<事前投句参加者の一句>
『 題詠 : 花 ・ 犀 』
真向えばつかえる言葉花筏 |
桂 凛火 |
またもテロ桜すみずみまで慄え |
月野ぽぽな |
花過ぎの岸辺無聊の人行き来 |
小山やす子 |
花どきの野島断層誰が弄る |
矢野千代子 |
花終えて海が恋しくなりにけり |
柴田 清子 |
飛花落花異動辞令は赤い紙 |
漆原 義典 |
からからとかんから駆ける花吹雪 |
野澤 隆夫 |
薄墨の花下ゆっくりとアンブレラ |
古澤 真翠 |
春あらし犀のおしりの動かざる |
高木しげ子 |
春昼や黙がごろんと犀になる |
三好つや子 |
ちぎるときびいどろのおと花菫 |
小西 瞬夏 |
ねじ花やひとりわらいの日照雨 |
野田 信章 |
春キララ子はごみ箱のアリスとなる |
侑 海 |
春愁とう鍵のかからぬわが個室 |
市原 光子 |
泣くまいと思えば菜の花なお揺れる |
河野 志保 |
梅一輪痴呆の父の大声や |
稲賀 千尋 |
ちんちん電車父ゐて子規の好きな月 |
KIYOAKI FILM |
大根の花聞く耳持たぬ漢つよし |
久保 智恵 |
うたたねや草の港に着くここち |
若森 京子 |
風呂敷をひもとくように花水木 |
亀山祐美子 |
春の日やテロリストにもお母さん |
野ア 憲子 |
<袋回し句会>
<春鴉>
行く春や海からあがる影法師 |
野ア 憲子 |
春鴉ふた組飛べり海の上 |
高木しげ子 |
<汐干狩> |
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いっせいに携帯の鳴る汐干狩 |
野ア 憲子 |
三国連太郎逝った日風光った |
柴田 清子 |
トマコ駆け翡翠(かわせみ)ダイブ風光る |
野澤 隆夫 |
<句会メモ>
事前投句は、<犀>の面白い作品が多く、全部掲載出来ないのが残念です。
先日の、ボストンマラソン爆弾テロ事件を踏まえての力作もあり、人間社会の足元を見つめ俳句に詠んで行く
ことの大切さを強く感じました。
袋回し句会は、「なんだ、こりゃ?」というような、ユーモアたっぷりな作品が多く、笑い声の絶えない句会でした。
香川句会は、年11回。「海程」全国大会のある五月はお休みです。次回の六月句会が、今から楽しみです。
ご参加楽しみにいたしております。 ( 野ア憲子記)